自然と農業 87号
2017/11/15(Wed)
自然と経済の調和 スペイン、ドイツのBio を視て感じる

 先日、スペイン、ドイツのBio スーパーに行く機会があった。Bio 商品の品ぞろえの多さには毎回驚かされる。毎年ドイツを中心に視察を20 数年にわたり実施してきたが、Bio(オーガニック、有機)が市民社会の中に定着し、特殊ものの感覚がなくなったという事実である。この流れは畜産物すなわち卵・肉製品においても同様である。わが国のように一部の人の間にあるファッションといった考え方はなく、環境・健康をベースとした考え方が定着し、違和感なく“自然”に受け入れられ、“当然”といったとらえ方が芽生えている。今回訪問した養鶏場(採卵、ブロイラー)生産者においては環境を大切に、鶏にとって最適な方法で、現代科学を用いて利にかなったとらえ方で飼育や環境面に配慮したシステムを導入する等の対策を講じ、“ 鶏” にとってどうなのか、をより具体的な型で採用。“自然”と“経済”の調和を大切にしている。この調和をベースに各有機組合共、EU 基準よりもさらに厳しい基準を設け、経済面での有利性を見いだそうとしている。

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自然と農業 86号
2017/08/14(Mon)
中国の今をBio Fachが教える

毎年5月に中国・上海市で開催されるBio Fach china。今年も5月25日から27日の3日間にわたり上海市・上海世博展覧館会場で全国の有機関係者が集い盛大に開催された。5年にわたり毎回取材に行き、展示会を通して中国の有機農業の実態を見て来た編集子にとって、急激に伸びる中国の有機の姿を見ることができた。とくに5年前の2013年頃の出展企業の大きな特長は、アメリカ資本との合弁による乳業会社(オーガニックミルク)の展示が数社あり、さらに畜産物も数社展示されていた。これは過去には見られなかった光景である。そのうち、乳牛会社の展示方法は斬新で過去の展示内容を打ち破り注目度を高め、展示会を通して勢いを感じた。今年のBio Fach Chinaでは、オーガニックビーフ、オーガニックパン、オーガニックミルク等を試食させるブースが登場する等、過去の展示会とは異にし食文化の向上を目指す中国の今をBio Fachで見ることができた。中国から日本に目を向けた時、何と表現すればいいのか、である。今年は2か所で主催者の異なる展示会が催される。有機の世界は小さな組織団体が数多くあり、バラバラ感が漂う。たとえば有機食品の認定機関を取り上げても2団体あり、力の分散といわれても致し方ない。そろそろ交通整理が必要な時期を迎えたのかもしれない。それとも資本の論理に身を任せたほうがスムースに行くのか……。力の分散は業界発展には繋がらない。

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自然と農業 85号
2017/05/12(Fri)
非遺伝子組換え飼料をベースとした「特別飼養畜産物」認定の動き

先日、オーガニック関連団体の総会に行く機会があり、総会資料の中に「特別飼養畜産物」の認定を行うため今年の9 月をめどに基準の作成を行う旨の報告があった。「特別飼養畜産物」を考えた背景には「特別栽培農産物」の畜産版があってもいいのでないかとの考えに基づくものといわれる。委員会の構成メンバーも幅広く、流通、飼料メーカー、有機認定事業者6 ~7 人で構成するという。すでに人選に入っており、第1 回会合が5 月中に開催されるという。関係筋によると内容のポイントは非遺伝子組換え飼料を使用し、アニマルウェルフェアの考え方をベースに鶏舎システムを3 段階に分け、3 つのグレードに分類して第三者認定を行うというもののようだ。認定する機関は有機JAS 登録認定機関を予定しているとのこと。JGAP の畜産基準も発表される等、認定商品がいよいよ世に出てくるのも間近となった。このまま推移すると認定商品と自主ブランド商品の住み分けが進み、アメリカ化することが予想される。

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自然と農業 84号
2017/02/22(Wed)
このまま推移すると有機食材は神棚に鎮座か
 
2020年のパラリンピック、オリンピックへ向けて、食品業界が動く。選手村で食される食材についての基準、考え方の一般公募が2016年12月27日締め切られた。各団体がそれぞれの組織の考え方を表明。ロンドン、リオデジャネイロではオーガニック食材を頭に他の食材が続き正三角形を形成した。わが国では有機食材の数は少ない。海外の団体からは、現行の状況に危機感を持ち、調査団をわが国へ派遣する等の動きが活発化している。現状のまま推移するとするならば、海外産有機食材が選手村を押さえることになると心配する空気は強い。2020年を境に有機、オーガニック、ビオ(すべて同一語)が伸びると楽観視する向きもあるが、現状の流れからいうと疑問を感じる。「アメリカNo.1」ではないが、「オーガニックNo.1」にするためにも、認定機関の総見直しから、システムの見直しをしなければ、有機、オーガニック、ビオは小さな小さな食材の一つとして神棚に鎮座する貴重な食材にすぎなくなる。有機農業推進法は何のために作られた法律なのかを考えてみる必要がある。

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自然と農業 83号
2016/11/19(Sat)
アニマルウェルフェアの流れを止めることはできない

 動物に5 つの自由を与えることを目的にスタートしたアニマルウェルフェア(動物福祉)。ヨーロッパからアメリカへそして日本へその流れは加速度的に世界中を駆け巡ろうとしている。一番影響を受けるのが、鶏肉関係である。採卵鶏、ブロイラーとも効率追求を第一に育種改良が行われて来た。その効率改善のために、コンピューターを駆使し、遺伝子の解析から市場の求める玉を分析し市場が要求する鶏の能力開発さらには抗病性の追求、少ないエサでより多くの玉を生産等経済効率をメインテーマに業界全体が取組み、その結果安価な玉を市場に供給することが可能になったことは事実である。効率追求から相手の立場(動物側)に立った飼養管理が求められ、基準が作られ、認定機関も誕生。そのトップにあるのが有機畜産で、アニマルウェルフェア、HACCP はすべて有機畜産に包含される。世界の流れを止めることはできない。



<目次>
■環境保全型農業直接支払交付金は12%増を要求、農林水産予算概算
■実施面積は28%増、平成27年度環境保全型農業直接支援交付金
■平成28年度農林水産祭、むらづくり部門で有機農業関連団体が天皇杯受賞
■光で天敵を集め、害虫を減らす技術を開発 農研機構
■リオ発 オーガニック最新事情
■タキイ種苗㈱「2016年度野菜と家庭菜園に関する調査」より
■産学官が連携し「オーガニック・エコ農と食のネットワーク」設立
■展示会・商談会レポート
アグリカルチャー物産展 SHIBUYA WANDERING CRAFT 2016
東京インターナショナル・ギフトショー秋2016/グルメ&ダイニングスタイルショー秋2016
農業資機材を網羅、展示商談会「農業ワールド2016」

<連載>
■自休
■地方の現場から① 高野山の山ろく かつらぎ町新城 佐藤麻由子
■資材の原材料が天然物質由来か断定できず有機JAS 規格で使用不可能と判明
■抗生物質不使用の養鶏プログラム実現には時間を要する オルテック社ブログより
■ナカツカカナのオーガニックコラム 中塚華奈
■生産者を訪ねて
農薬・化学肥料を使ったら負け」頑固な決意はあの社会運動が伝えてくれた〜命の農を
次世代へ〜 梁瀬義範さん
■消費者との接点・小売りはこう見る
“信念を実現する生産者の農産物”の真価を伝える 宇宙と大地の八百屋さんコスモスふぁーむ
■在来品種を巡る
 日本在来品種の成立に大きく関与 九年母
■Think about organic movements
有機農業事情〔前編〕〜ベトナム
「インターネットの食品安全違反行為調査処罰弁法」を施行〜中国
輸入食品等の海外製造業所登録制度が完全実施〜韓国
■海外の話題
■国内ニュース
■編集部おすすめ Book&Movie
■11月・12月・1月のイベントのお知らせ
■資材等の仕入案内
■編集後記

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