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自然と農業 89号
2018/05/15(Tue)
消費者に認められるか否かが重要、アニマルウェルフェア認定

アニマルウェルフェア(動物福祉) の動きは予想以上の速さで流通業界に浸透。2020 年のパラリンピック、オリンピックに向けて加速しだしたといっても過言ではない。日本に上陸したアメリカのアニマルウェルフェア機関の動きは、実に計算されたもので生産者の知らないところで着実に宣言書が提出されている。国内の大手生産者のなかには、一連の動きに対応するために、平飼い施設の建設に踏み切ったところもでて来る等、採卵業界に一歩づつ着実に影響を与えつつある。これら一連の動きを否定する大手生産者がいることも事実であり、両極にわかれている。大手生産者のなかには、大手量販店から平飼い卵の生産を要請されたところもある。その傾向は編集部が掴んでいる限りでは拡大基調にあり、その流れは速い。卵がある程度目途がつけば、その次に来るものはブロイラーなのか豚、それとも乳牛、肉牛といった声も耳に入る。すでに国内で唯一のアニマルウェルフェア認定機関が肉牛の認定をといった情報が流れて来る。認定という業務は、基準ができればすぐに行動に移すことができるといったものでは無いだけに今後の活動に注目が集まる。第三者性をどの様に維持するのかトラブルが発生した時の対応さらに基準とは異にする各種マニュアルが必要となる。一番重要なのは、消費者に認められた認定ができるか否かである。

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自然と農業 88号
2018/02/10(Sat)
アメリカの動物福祉団体 日本へ上陸

 本誌編集部ではアメリカに本部を置く動物福祉NPO 団体が日本へオフィスを開設、2017 年の4 月にわが国へ上陸し始業しだしたとの情報を得た。このことは畜産業界ではほとんどの人が知らない。入手した内容を見ると、同団体は過去2 年間、アメリカ、ヨーロッパ、南米200 社以上の大企業に、ある一定の期間を設けケージフリー(平飼い、放し飼い)卵の調達に変更する公約を求め、具体化している。2015 年5 月には世界の動物擁護団体15 団体が集まる協働組織“ オープン・ウィング・アライアンス(OWA)” を立ち上げた。OWA の活動の結果、インターコンチネンタルホテルが日本を含み2025 年までに100%ケージフリー卵を導入すると宣言した。アメリカのコンパスグループも2025 年までの移行を発表した。この方針は日本のグループ会社も対象になるとしている。また、海外の勢いを見ると、ここ数年次々に日本で展開するグローバル企業が100%ケージフリー卵の調達に移行すると予想。経済大国第3 位の日本はいまだに90%以上が採卵鶏飼育にバタリーケージを使用。アメリカや欧州の国々がバタリーケージから離れる中、日本も動物福祉に配慮した卵の生産を選択することが迫られている。同社の担当者は最近では各方面の業界関係者とミーティングを重ねている。一方、1 月に入り、日本の金融機関がアメリカの大手飼料メーカーと提携し、数百万羽規模のアニマルウェルフェア対応の平飼い養鶏場建設に着手するとの情報が入ってきた。何を意味するのか考える時期を迎えた。

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自然と農業 87号
2017/11/15(Wed)
自然と経済の調和 スペイン、ドイツのBio を視て感じる

 先日、スペイン、ドイツのBio スーパーに行く機会があった。Bio 商品の品ぞろえの多さには毎回驚かされる。毎年ドイツを中心に視察を20 数年にわたり実施してきたが、Bio(オーガニック、有機)が市民社会の中に定着し、特殊ものの感覚がなくなったという事実である。この流れは畜産物すなわち卵・肉製品においても同様である。わが国のように一部の人の間にあるファッションといった考え方はなく、環境・健康をベースとした考え方が定着し、違和感なく“自然”に受け入れられ、“当然”といったとらえ方が芽生えている。今回訪問した養鶏場(採卵、ブロイラー)生産者においては環境を大切に、鶏にとって最適な方法で、現代科学を用いて利にかなったとらえ方で飼育や環境面に配慮したシステムを導入する等の対策を講じ、“ 鶏” にとってどうなのか、をより具体的な型で採用。“自然”と“経済”の調和を大切にしている。この調和をベースに各有機組合共、EU 基準よりもさらに厳しい基準を設け、経済面での有利性を見いだそうとしている。

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自然と農業 86号
2017/08/14(Mon)
中国の今をBio Fachが教える

毎年5月に中国・上海市で開催されるBio Fach china。今年も5月25日から27日の3日間にわたり上海市・上海世博展覧館会場で全国の有機関係者が集い盛大に開催された。5年にわたり毎回取材に行き、展示会を通して中国の有機農業の実態を見て来た編集子にとって、急激に伸びる中国の有機の姿を見ることができた。とくに5年前の2013年頃の出展企業の大きな特長は、アメリカ資本との合弁による乳業会社(オーガニックミルク)の展示が数社あり、さらに畜産物も数社展示されていた。これは過去には見られなかった光景である。そのうち、乳牛会社の展示方法は斬新で過去の展示内容を打ち破り注目度を高め、展示会を通して勢いを感じた。今年のBio Fach Chinaでは、オーガニックビーフ、オーガニックパン、オーガニックミルク等を試食させるブースが登場する等、過去の展示会とは異にし食文化の向上を目指す中国の今をBio Fachで見ることができた。中国から日本に目を向けた時、何と表現すればいいのか、である。今年は2か所で主催者の異なる展示会が催される。有機の世界は小さな組織団体が数多くあり、バラバラ感が漂う。たとえば有機食品の認定機関を取り上げても2団体あり、力の分散といわれても致し方ない。そろそろ交通整理が必要な時期を迎えたのかもしれない。それとも資本の論理に身を任せたほうがスムースに行くのか……。力の分散は業界発展には繋がらない。

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自然と農業 85号
2017/05/12(Fri)
非遺伝子組換え飼料をベースとした「特別飼養畜産物」認定の動き

先日、オーガニック関連団体の総会に行く機会があり、総会資料の中に「特別飼養畜産物」の認定を行うため今年の9 月をめどに基準の作成を行う旨の報告があった。「特別飼養畜産物」を考えた背景には「特別栽培農産物」の畜産版があってもいいのでないかとの考えに基づくものといわれる。委員会の構成メンバーも幅広く、流通、飼料メーカー、有機認定事業者6 ~7 人で構成するという。すでに人選に入っており、第1 回会合が5 月中に開催されるという。関係筋によると内容のポイントは非遺伝子組換え飼料を使用し、アニマルウェルフェアの考え方をベースに鶏舎システムを3 段階に分け、3 つのグレードに分類して第三者認定を行うというもののようだ。認定する機関は有機JAS 登録認定機関を予定しているとのこと。JGAP の畜産基準も発表される等、認定商品がいよいよ世に出てくるのも間近となった。このまま推移すると認定商品と自主ブランド商品の住み分けが進み、アメリカ化することが予想される。

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