生産から販売まで手がける異業種からの挑戦
「自分が農業分野出身ではないからこそ見えてきたものがある。それは、この業界の古い慣習や法律の困難さの先にある、農業本来の面白さだ」。
こう語るのは、東京の都心千代田区一番町に農産物の直売店を構え、農産物の生産・販売、農業支援を行う農業ベンチャー・株式会社ナチュラルアートの鈴木誠社長である。
鈴木社長は大学を卒業後、10年間信託銀行でベンチャー投融資、上場関連業務を担当したあと、慶應義塾大学院経営管理研究科で経営戦略を学びながら、農業ビジネスを開始するための準備を開始した。
きっかけは、在学中に事務局長まで務めた「日本ブランド農業事業協同組合」との出会いだ。銀行時代の人脈などをつてに農業分野に興味のあった鈴木社長は、農業につながりのある人たちとの交流を深め、その縁で、同協同組合の設立に立ち会うことになった。今現在もこの人脈がナチュラルアートの大きな財産となっている。
(続きは45号に掲載)