自然と農業 82号
2016/08/15(Mon)
何の目的で作るのか不明な新しい組織

 2020 年のオリンピック・パラリンピックに向けて、有機関係者の動きが水面下で活発化しだした。新しい組織が次々に誕生し、交通整理が必要なほどの状態になっている、とは業界関係者の話である。認定機関の大半の人達は、その動きを知らないといった状態とも……。編集部に身を置く者として新しい組織ができたことすらわからない時がある。その場合、糸を一つずつほぐすように面を線にし点にする作業をすると誰が何のために行おうとしているのかがわかって来る。最近では糸をほぐす作業をすること自体“ バカゲテイル” と思うようになり、生きるためにヒッシなのだと理解するようになったら目が他に移る。今業界で行っている行為は人間社会の縮図である。お山の大将になるのもいいが、ハシゴだけは外されないように、と思うのは編集子だけであろうか。



<目次>
■有機JAS認証圃場面積は1万haに
3つの「白書」に見るオーガニック・エコ農業
■「オーガニックだからこそローカルであれ」 中塚華奈
 2016 欧州オーガニック食品事情視察報告
■伸び悩む英国の有機農業と土壌協会の活動  和泉真理
■国内のアニマルウェルフェア促進に向けて始動
 AWFC設立・記念シンポジウム開催
■AWFC・JAPAN 第1 回定期交流会を開催
■仙台でオーガニックウィーク
■調査データで見るオーガニック・エコ農業の現状と今後
農業者の3 割が栽培面積拡大の意向、流通業者の約5 割は今後の需要は拡大と
予想、消費者では8 割が購入希望/有機JAS 圃場面積は1 万haを超え微増、
耕地面積シェア0.22%/国産有機野菜と慣行野菜との価格比は145 〜204%
/消費者の小売に求める有機農産物ニーズは身近な場所での購入、品揃え、価格
■「土壌の性格と微生物の関係」について講演
コフナ農法普及協議会
■自分のくにより美味と感じた野菜はトマト、カボチャ、サツマイモ
タキイ種苗「日本の食文化に関する実態調査」
■第6 回通販食品展示商談会/オーガニックライフスタイルEXPO―プレスランチ

<連載>
■自休
■ナカツカカナのオーガニックコラム 中塚華奈
■生産者を訪ねて
圃場内の雑草草生と活用により栄養成分値の高い安全な野菜を生産 佃農園
■消費者との接点・小売りはこう見る
八百屋スタイルで有機農産物販売の器と売る力の強化目指す オーガニックファーム
■在来品種を巡る
 日本の伝統的エディブルフラワー もってのほか
■Think about organic movements
EU 基金による補助で有機ブドウ栽培が加速/ルーマニア
無農薬・無化学肥料の野菜を生産・販売する日系企業の取組み/ベトナム
■海外の話題
■国内ニュース
■8月・9月・10月のイベントのお知らせ
■資材等の仕入案内
■編集後記

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自然と農業 81号
2016/05/27(Fri)
勢いがあるBio Oct ベルリン

 弊社主催の2016 欧州オーガニック食品事情視察(第22 回)を4 月22 日(土)?4 月29 日(金)の7 日間にわたり催した。参加者は15 名を数え、当初の予想を上回り、参加者の80%がオーガニックとは直接関係のない産業界からの参加者で、オーガニックに関する動きが徐々にではあるが広がる傾向にあるようだ。今回の視察で例年と異にする点は、世界一の規模を誇るBioFach ドイツ(出展社数約2,800 社)の視察から、Bio Oct ベルリン(出展社数約280 社)へ切替えたことである。Bio Octはドイツ国内4 か所で開催し、しかも1 日のみ開かれ、流通業者、ホテル関係者等業務筋を対象とする展示会である。今回、弊社ツアーの参加者の中に、オーガニック関係者でない人がいるとし、主催者に入場を断られる事態も発生した。規模こそ小さいが、内容は濃く、各部門からの出展があり充実したオーガニック展示会であった。展示会そのものに勢いがあり新鮮さを感じたのは編集子だけではなかったと思う。この他にオーガニックホテル、農村ホテル、6 次産業化されたドイツで一番大きな農場、オーガニック専門店、4,000ha のEU認定を受けた穀物農場等多岐にわたった。詳細は次号に掲載する。



<目次>
・日本型直接支払、有機農業の取組み面積は増加の見込み
・注目のオーガニック3.0が始動 有機で社会の問題解決を目指す
 ~BioFach2016 ドイツ・ニュルンベルクにて開催~
・30年前オランダ王立農業試験場開発の平飼システム鶏舎が当たり前の時代に
~第22回欧州オーガニック食品事情参加者から寄せられた手紙より~
・有機農産物拡大に向けた胎動
㈱マルタ冬季全国生産者大会/ラディックスの会総会/農林水産省「有機農業の推進に関する全国会議」/平成27年度環境保全型農業推進コンクール表彰式・シンポジウム/次代の農と食を創る会結成発表会
・『遺伝子組み換えルーレット』上映会・多国籍アグリビジネスの戦略について講演
~全国有機農業推進協議会・学校給食を考える会 上映会&トークイベント開催~
・遺伝子組替食品問題への関心を惹起
 ~農業生産法人日本豊受自然農㈱ 第5回日本の農業と食のシンポジウム~
・世界初のオーガニック親子丼を試食
~日本オーガニック農産物協会 第16回通常総会および講演会~
・11万人が来場「アースデイ東京2016」でアースネイティブ宣言
・2~4月開催展示会 オーガニック出展レポート
~FOOD TABLE in JAPAN 2016/FOODEXJAPAN 2016/国産野菜の契約取引マッチング・フェア in 東京/健康博覧会2016/ワイン&グルメ2016~
・自休
勢いがあるBio Octベルリン
・ナカツカカナのオーガニックコラム16 中塚華奈
・生産者を訪ねて
35年にわたる技術確立・消費者との連携により有機農業を推進 相原農場
・消費者との接点・小売りはこう見る
“次世代型やおや”を構築し、有機農業の拡大を目指す 麻布自然食品
・在来品種を巡る ゆでると果肉は糸状に。能登では伝統野菜 そうめんかぼちゃ
・Think about organic movements
有機食品に関する国家標準規格が発効/ドイツ市場参入のために必要な食品認証
・海外の話題
・国内ニュース
・編集部おすすめ Book&Movie
・5月・6月・7月のイベントのお知らせ
・資材等の仕入案内
・編集後記




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自然と農業80号
2016/02/23(Tue)
認定鶏糞を投入するイタリアの生産者
この様な状況下EUとの同等性とは……

 
 昨年の11 月イタリアの有機農業を視察する機会があった。イタリアのイメージといえば、スパゲティと“ ナヨポサ” であったが農村にいってビックリ。自分の知識の無さにただただ絶句。わが国では考えもつかないほどの有機圃場が眼前にあらわれ、ここが本当にイタリアなのかと疑った。編集子の訪問した農場は有機穀物を生産。その規模は3,800ha にも及び、投入する鶏糞も有機認定を受けたもので、話しにこそ聞いていたものの現実に認定鶏糞が投入されているのを見たときに、これまた驚きの連続であった。わが国では“ 認定された鶏糞”を投入するといった概念はなく、鶏糞であれば何でもOK 位にしか認識が無いのが実情である。最近では有機生産者が畜産生産に畜糞の有機証明を求める動きがでて来た段階である。わが国の状況を"遅れている"といっていいものなのか不明であるが、有機とは何かを教えられたイタリア視察であった。有機業界が真剣に有機畜産について議論していない状況下、EU との同等性について疑って見てしまうのは編集子だけなのか……。



-目次-
<特集>
・平成28 年度農林水産予算概算決定
~環境保全型農業直接支払は24 億1,000万円~
・有機JAS 認定、環境支払に多大な影響
~太平物産生産、全農供給の有機肥料表示偽装~
・中国におけるCSAの発展と運営体制
~CSA 導入を図る新規就農者が増加~  施慧燕
・水稲有機栽培で使える除草技術等6講演 ~平成27 年東海地域マッチングフォーラム~
 「水田作における有機栽培の現状と技術の開発・普及」から
・平成27 年度農林水産関係補正予算
~総額4,008 億円、TPP対策に3,122 億円~
・平成26 年営農類型別経営統計(経営収支)
~農業所得は畑作で増加も、水田・野菜・果樹・花きでは減少~
・2015 年もっとも食べた野菜はタマネギ、今後の注目は高栄養野菜
~タキイ種苗(株)「2015 野菜の総括」調査結果より~

<連載>
・自休
認定鶏糞を投入するイタリアの生産者 この様な状況下EUとの同等性とは
・ナカツカカナのオーガニックコラム(15) 中塚華奈
・生産者を訪ねて
農の現場から発信する幸福論 NO-RA~農楽~
・消費者との接点・小売りはこう見る
素材への徹底的なこだわりと季節感重視で「ないと困る店」を目指す ファーム
・在来品種を巡る
山形の早春の味覚「茎立」のひとつ ちりめん五月菜
・Think about organic movements
東海岸で自然商品見本市を開催/FDA が「ナチュラル」表示に関する意見を募集

海外の話題
国内ニュース
編集部おすすめ Book & Movie
2月・3月・4月のイベントのお知らせ
資材等の仕入案内
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自然と農業 79号
2015/11/19(Thu)
煙害による被害さらに拡大

 9 月下旬から10 月上旬にかけて、シンガポール、マレーシアへハラール認証の件で訪問する機会に恵まれた。この項ではハラール認証について報告をしない。例年いわれて来た「煙害(ヘイズ)」について実体験に基づき報告する。緑が多く美しい国シンガポールとマレーシア。よくぞここまで植林ができたものだと感心する。シンガポールの建国の父といわれるリクワンヤ前首相の先を見越した環境整備の賜ものだという。マレーシアから独立し、無資源国シンガポールを緑によって世界から投資を寄び込み、国の基礎を造りあげた。この国さらには、マレーシアがインドネシアボルネオ島の森林火災(野火・燃畑)の煙によって子供の健康被害、飛行機の欠航、さらに観光業等に影響が生じている。編集子が訪問した当日マレーシアでは煙害の影響で小学校の休校等をラジオを通じて文部大臣が発表、教育面でも影響が拡がっている。東南アジアでは環境問題から焼畑を法律で禁止しているが、今年の3 月にラオス訪問時に行政担当のいわれた言葉が耳に残る。「農民はその影響についてわかっているのだが、肥料を購入することができない……」。と。この言葉がすべてを云いつくしている。




<目次>
・TPP交渉が大筋合意 農産物は重要品目の3割、野菜全品目で関税撤廃
・平成27年度農林水産祭、有機JAS認証法人が天皇杯受賞
・農林水産概算要求、環境保全型農業直接支払交付金は微増で要求
・ロンドン発 オーガニックフード最新事情
 ~大手スーパーPBを中心としたマーケットに変化の兆し~
・土壌の天地返しによりセシウム濃度は低減、堆肥施用で地力回復
~平成27年度JRA家畜振興事業に関わる調査研究発表会から~
・CSAにより小規模、地産地消、無農薬で持続可能な農業目指す
 ~第4回CSA研究会報告 アメリカ「Henry’s Farm」の取組から~
・岩石抽出ミネラルが農産物の品質向上に有用
 ~第11回BMW技術基礎セミナー~
・国際シンポジウム「有機食品市場の展開と消費者」開催
・野菜摂取を重視しているが88%と増加
 ~タキイ種苗㈱「2015野菜と家庭菜園に関する調査」より~
・カナダ産オーガニック農産食品産業セミナー・商談会
・農業資機材を網羅、展示商談会「農業ワールド2015」
・EXPO経営大賞に有機生産法人~第10回アグリフードEXPO東京2015
・第5回通販食品展示商談会/第18回グルメ&ダイニングショー
・自休
煙害による被害さらに拡大
・ナカツカカナのオーガニックコラム14 中塚華奈
・生産者を訪ねて
SNSを通じた交流をベースに安心野菜を生産・宅配 青木農家
・消費者との接点・小売りはこう見る
契約農家の栽培法を理解し、農家の顔と有機野菜の魅力伝える ちろりん村
・在来品種を巡る 種子島安納地域から栽培が拡大 安納芋
・Think about organic movements
食品市場でスーパーフードがブーム~ドイツ
・海外の話題
・国内ニュース
・編集部おすすめ Book&Movie
・8月・9月・10月のイベントのお知らせ
・資材等の仕入案
・編集後記
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自然と農業 78号
2015/08/10(Mon)
大手資本の進出により
安心に取引ができる現実


 運動論では“ メシ” が食えないとは生産者の言葉。風の便りによると産直業者の最近の動きに対し、農経学者が批判の声を上げたと……。平たく言えば、大手企業に“ 城” を明け渡したと。その真意は別として風の便りが真実であれば農経学者の頭の中は???である。なぜわが流通業界に大手資本が入ってはいけないのか、これまた不思議である。裾野が広がることは良いことであるはずだが、凡人の考えであろうか。有機農業を営む生産者からよく耳にすることは、大手資本が入ることにより取引が安心して行えると。ただでさえ伸び悩んでいる有機商品にあって歓迎すべきことだとも。厳しい環境下、生産者の言葉の持つ意味は大きい。コーデックス委員会の基本理念である「貿易の円滑な流通」と「万人により安心・安全な食を提供する」と謳われている現実。一部特定の人のための発想は貴族的と言わざるを得ない。当たり前が当たり前でなくなったならば、その産業は伸びない。資本の論理を全面的に否定する論拠はどこにあるのか、編集子にはわからない。


<目次>
・平成26年度環境保全型農業直接支援対策の実施状況を発表
 実施件数はさらに増加するも、有機農業は微減
・施設内ではバンカーによる天敵活用、屋外ではケイ酸による病害対策が有効
 (独)農研機構・有機農業体系プロジェクト技術研究会より
・港や周辺の道で実の落ちこぼれは確認されるも生育した個体は発見されず
 〜農水省「平成26 年度トウモロコシ生育等実態調査」から〜
・参加者に地域農業農業支える意識、課題は前払い方式への生産者側の躊躇
 第3 回CSA研究会より
・有機JAS認定圃場面積は微増傾向
平成26年度「食料・農業・農村白書」

・各種メニューにおける人気野菜について順位・品種等を発表
 タキイ種苗㈱ 最新アンケート調査より増中
・「国際養鶏養豚総合展2015」にてオーガニックエッグ・チキンの認証プロセスを紹介
NPO 日本オーガニック農産物協会

・自休
大手資本の進出により安心して取引できる現実
・ナカツカカナのオーガニックコラム13 中塚華奈
・生産者を訪ねて
「生命あるものの流れに沿って」家族3 人で営む循環型農業 みやもと山
・消費者との接点・小売りはこう見る
「売る」から「伝える」で、オーガニック消費のすそ野広げる ㈲小沢青果「新鮮組」
・在来品種を巡る 根も茎も葉も赤い北海道の赤カブ 大野紅カブ
・Think about organic movements
高付加価値野菜の基準・認定制度/ベジタリアン食品市場の新たなトレンド/ロシア政府、「遺伝子組み換え食品禁止法案」を承認
・海外の話題
・国内ニュース
・編集部おすすめ Book & Movie

・8 月・9 月・10 月のイベントのお知らせ
・資材等の仕入案内
・編集後記
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