自然と農業 98号
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2020/09/29(Tue)
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特色JAS 認定畜産物の動きに注目
先日、畜産業界有志による情報交換会がウェブで行われ、参加する機会を得た。内容としてはわが国の畜産業界は今後どうなるか、コロナ後の畜産その中には有機畜産ならびに6 月に施行された特色JAS の鶏卵、ブロイラー等幅広い内容となった。本業界に関する情報で注目された点は、ハム・ソーメーカーがオーガニックビーフの輸入を開始し、今後どのような展開になるのか、さらにオーガニックチキンの動静についても現状のままでいけば危惧するといった声も出るなど全体的に悲観ムードが漂う。その中でオーガニックエッグに関しては、流通サイド、特に全農の強力なバックアップによって売れ行きは好調であり、期待が持てるとも。また、特色JAS(通称フジサンJAS)の鶏卵とブロイラーの伸びに期待が持てるといった声も出るなど、流通を取り組んで展開することによってポジションを得ることが可能とした。特に輸出するためには今後、国が認めた基準を取得した認証畜産物の輸出に期待が持てると。 自然と農業 98号目次 |
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自然と農業 97号
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2020/06/12(Fri)
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SDGs17 の継続可能な目標達成が、コロナ後に求められる
SDGs(持続可能な開発目標)の意味を理解しないまま、かつ、はやり言葉のように企業間に拡大するとは良く耳にする言葉。見方を変えるならば、SDGs の理解度、認知度が高まったといった方が適切な表現なのかもしれない。コロナ後の世界の流れはどうなるのか、心配情報が毎日のように電波を走る。誰もわからないアフターコロナ。世界の著名な学者ですらコロナ後の経済を予測できる人は誰もいない。一口同音に言うことは、世界不況におち入り企業倒産が多発するという事実。すでに航空業界を初め、上場企業の倒産、中小零細企業にいたっては、毎日被害が報告される。負の連鎖がすでに始まっている。人間は知恵ある動物だけに負の連鎖を断ち切り、次のステップへ進むことは過去の事例が物語る。コロナ問題はリーマンショックと違い、誰にも責任が無く、皆平等にその危険におびやかされるだけに問題が大きい。未来への闘いである。このような状況下SDGs17 の持続可能な目標が言葉だけで無く、具体的行動に生きて来る。 自然と農業 97号目次 |
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自然と農業 95号
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2020/01/25(Sat)
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合併ではなく、新たな組織への吸収か
有機JAS 認定機関の動きに関する情報が流れてくる。複数の検査員並びに認定機関からの情報提供によると、有機検査員の指導的立場にあり、行政と深く関係してきた関係者が、数か所の有機JAS 認定機関に合併を促す呼び掛けを行うと共に行政OB とセット(矢札)で動きを活発化しているという。その関係者は新たにNPO 法人を立ち上げ、認定機関になるべく申請を行ったという情報が流れてくる。実質的には認定事業者を吸収する形で、進めたとも。この背景にある大義とは、認定機関主導者の高齢化のための受皿組織が必要で認定事業者を守ることが重要としている。一方、関係者の間からは「所属する機関の経営的弱体化により、生活権確保の場が求められた」と。会員に対しては、近く説明の場を持つとしている。これら一連の動きに対し、認定機関の中から首をかしげる動きと、行政との間接癒着を心配する声もある。また行政当局に公開質問状を出すべきとの声も出る等、12 月を前に情報が飛び交う。何が真実なのか不明であるが、一部特定な関係者の間で、認定機関再編成へ向けて矢が放たれたのかもしれない。 自然と農業 95号目次 |
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自然と農業 94号
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2019/10/02(Wed)
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有機JAS商品の宣伝に国は予算を
世代交代の波がOG世界にも押し寄せる 8月上旬、東京・新宿でオーガニックの展示会が開催された。通常開催期間は3日間ということだが、今年は会場の都合上2 日間であった。展示会への参加者は、事務局発表では約18,000 人とのこと。参加者で目についたのが若い世代で着実に増え世代交代の波が押し寄せていることを肌で感じるとともに、有機認定商品の数が大幅に増えたことに驚きであった。なかには首をかしげたくなる商品もあった。オーガニックコスメ、オーガニックコットン等有機JAS 商品とは異にするものも数多く出展され、若い層を中心に参加者が多かったのも事実である。一方、有機JAS 商品を買いに来ていた中高年の女性に取材したところ、「この様な展示会に来たのは始めてで、大豆アレルギーが強く、アレルギー源のない商品を捜しに来たところ、見つけることができた。もっと有機JAS マークのついた商品をマスコミに情報を流すべき」といった声もあり、知らぬ恐さを肌で感じた。今後の展開についてBtoBtoC かBtoB で行きべきかは出展者と参加者の声によって方向性が決まって来るだけに、主催者の責任は重くなる。 自然と農業 94号目次 |
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自然と農業 93号
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2019/05/31(Fri)
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認定有機畜糞の動き養鶏家への問い合わせ増える
認定を受けた有機畜糞、わが国では考え付かなかった動きがEUでは当たり前だと。この動きについては本誌で何回か小記事して掲載しているが、弊社が数年前、イタリアの大手穀物生産者グループを訪問した時に代表からさりげなく説明を受けた。帰国してからレポートを書き出してこれは大変なことがEUでは行われていると、強烈な衝撃を受けた記憶がよみがえる。この動きについて国内で調べてみたが報告書はなく、この動きを放置することは、わが国の有機農産物いや有機JASそのものの見直しを、といった声すら上がる可能性がある。最近、編集部に採卵鶏生産者から、有機農家から、畜糞の認定証を求める声が数件あり、どのように対応すれば良いのか教えてほしいといった内容が届く。わが国の法律の中には、畜糞の証明証を発行する制度がないだけに困惑する。この傾向は徐々に広がる傾向にあるといわれ、数年前に鶏糞裁判が行われているだけに、畜産生産者も慎重な動きを取りつつある。わが国もEU並みに認定畜糞が市場流通することが十分に予想されるだけに、その実態を調査すべきであるといった声も上がる。NPO法人日本オーガニック農産物協会が年内をめどに調査に入る…。 >>自然と農業93号 目次 |
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